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議会運営委員会行政視察報告 (2016.01.28-01.29)

議会運営委員会行政視察報告 (2016.01.28-01.29)

一日目

  • テーマ/場所: 「議会改革の取り組みについて」について 岐阜県可児市
  • 期間:2016/01/28 (1日)
  • 視察内容:

 DSC_9075  可児市の人口は小金井市とほぼ同様の10万1千人。世界一のバラ園のまちとしても有名で、議場に市民の方からお借りしたバラを沢山置いて、「バラ議会」と称して開催するほどです。今回は、議会改革の超先進市である可児市議会の「議会改革の取り組み」全般について視察しました。

※尚、説明にご使用いただいたスライドはこちらに公開されております。

様々な取り組みが注目される可児市議会ですが、ご説明のあった取り組みのポイントがいくつかありました。

  1. 大学との連携の取り組み
  2. 議論の充実のための取り組み
  3. 正副議長立候補制度および議会運営サイクル
  4. 予算決算審査サイクル
  5. 政策提言・提案などの取り組み
  6. ICTを活用した委員会運営
  7. 基本条例に基づく議会報告会の実施
  8. キャリア教育研修会の実施(高校生向け)

 

  • 所感

議会改革のスタートは8名の議員が中心になり、「大会派はサボり、少数会派は批判ばかり。こんな状況を打開しなければならない」との考えから、徹底的に議員有志で大学などにも出向き勉強をされて、現在の議会改革を確立されました。様々な取り組みをされております。

〇四週間かけて行われる予算決算委員会は興味がありました。特徴は、全体での説明を受けた後に(決算説明は重点事業点検報告書において行われます)、質疑は質問内容の通告性で行われます。(この時、質問事項は正副議長によって選別されます)その後、分科会で徹底質疑を行い。最終的には、全会一致した内容を、市長へ予算提言として提出します。この様に時間はかかるものの、議会の意思としてしっかりと次の予算へ前向きな提言がされているところが特徴です。質疑の為の質疑ではなく、真に現状を捉え建設的な質疑がされていることが素晴らしいと感じました

〇若者へ向けたアプローチという意味では、高校生議会をイメージしておりましたが、まったく先を行く取り組みをされていました。目的は、市の魅力を知っていただき、地域への愛着や当事者意識の醸成により、ふるさと発展に寄与する人材の育成(人材の定着)と明確です。その中で、高校生の地域課題解決型キャリア教育に取り組まれています。手法としては、IPF(多職種間連携教育)手法を活用した意見交換や、NPO(縁塾)を中心とした地域課題懇談会や、夏期講座などがあげられます。どこまでが議会の使命なのかという難しい点も感じましたが、とてもうまく取り組まれていました。

その他にも、一般質問もスクリーンに資料を映しながら行うなど、非常に効果的な質疑がされています。広報に関しては市報への挟み込みもされているそうです。挟み込みについては以前、他の自治体でも目にしたことがりますが、やはり中身を見ずに捨てられてしまう現状を考えると、得策だと考えます。

ご説明の中で「議会が合議体として働く事で、市長と対等な機関となる」(趣旨)とのお話しはとても共感しました。兎に角、様々な取り組みに正直圧倒されましたが、こがねい方式で取り入れられるものについては検討できればと考えます。

二日目

  • テーマ/場所:「政策検討会・ミッションロードマップについて」について 滋賀県大津市
  • 期間:2016/01/29 (1日)
  • 視察内容:

大津市は京都まで10分程度の場所にある京阪のベットタウンとして人口が増えている33万人のまちです。琵琶湖の西南で縦に長い事からのご苦労も多いそうです。今回は、全議員が意識を合わせ計画に沿って議会運営・議会改革を着実に進める、「政策検討会・ミッションロードマップについて」について視察しました。

※尚、説明にご使用いただいたスライドはこちらに公開されております。

  • 所感

大津市議会の議会改革は、「前例に囚われず、市民の為にできる事からやっていこう」「議会としての一致点を見出し”チーム大津市議会”として取り組む」という明確な理念があります。

〇その象徴として、今回視察の主目的でもある、議会基本条例を具現化するための「ミッションロードマップ」を前提として、任期当初に全会一致で議会の目標を設定して、市民へ公表をされています。ビジョンの共有化を行い、設定した議会改革が定められた期間の中で、着実に進められていく(議論が積み上げられていく)仕組みがあります。一つ一つの項目については、議運で賛同があったテーマを政策検討会で議論していく方法がとられています。検討会の立ち上げは全会一致が原則であるものの、会議への参加や最終の採決判断については、様々試行錯誤をされているとの事でした。

〇ミッションを遂行するための特徴として、大学とのパートナーシップ協定の締結や、議会事務局の強化(専門職の配置)があげられます。大学とのパートナーシップの取り組みでは、「いじめ防止条例」策定時の講師や、議会BCPの助言、議会報告会のファシリテーターの依頼や、議会側としてはインターンシップの受け入れ等も会派毎に行うなど取り組まれています。

また大津市議会は、ICT化がとても進んでいます。タブレットが支給されていますが、資料配布の即時性、過去の資料の検索(同じ資料を要求しない)は勿論の事、BCPの観点からも活用をされているのは勉強になりました。小金井市議会でもようやく議会基本条例が策定されます。手法は検討しなければなりませんが、市民の為の議会基本条例にする為にも、任期中の議会としての目的(成果物)を明確化する取り組みについては、必要であると感じた。

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[木材を貴重とした洗礼された議場/説明員を務めていただいた高橋健二議会運営委員会副委員長]

 

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