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「議案6号一般会計当初予算」賛成討論

「議案6号一般会計当初予算」賛成討論

※討論採決に先立ち、公明党・自民党・情報公開が提案した、市民生活を守るための組替動議が可決されました(賛成14、反対8)。採決の結果を受け、西岡市長から、動議の内容 (クリックすると詳しい内容をご覧いただけます。)に即した対応(補正)を第二回定例会で行うことが約束されました。

以上の経過から、市議会公明党は、実質的に原案が、我々の指摘により修正される事になった予算案を、賛成する事といたしました。討論では、原案の課題と、組替案を提案した事について述べました。

議案第6号一般会計予算に対して、組替動議の可決後、市長が事実上、要望されるすべての項目を是正されるという発言を受け、市議会公明党を代表して賛成の立場から討論を行います。

本予算は、市民生活にとって大変重要なものであり、我が会派の推進施策も含まれたものとなっております。しかし、定例会を通して、本予算案については、立場を超え、大多数の議員が共通して指摘する点が非常に多かった事が特徴と言えます。

①まず、この予算原案の再考を求めた最大の理由は、社会福祉委員報酬が平成5年以降24年に渡り、条例と異なった支払いが行われていた事にあります。条例で定められる¥1万1千円は瑕疵ある議決ではなかったと答弁がある以上、これは地方自治法・地方公務員法に基づく「給与条例主義の原則」から逸脱した行為であります。しかし、市長はそれを認識していながら、昨年5月に発覚後も、誤った¥1万円で払い続けておりました。本予算は¥1万円に改定したいとする条例改正案をセットで提案されているとはいえ、尚も誤った額で予算化されています。本質的な原因や、過去5年間債権の対応が定まらないままに、誤った額で予算提案されている事は、二元代表制の一翼を担う、議会として見過ごすわけにはいきません。また、庁内手続きを経ず、新旧委員さんに対して債権放棄を促す働きがあったことも看過できません。更に、定例会の質疑により誤りを認識し、条例改正議案は市長により撤回されました。この時点で、そもそも自ら予算の出し直しをするべきであると申し上げさせていただきます。

②次に、小金井グランドデザイン策定に要する経費¥522万7千円、
本件は選挙公約に掲げられたもので、次の2019年の市長選挙よりも先の、2020年から2050年までの間を示すもので、就任以来幾度となく、どんなものができるのか、議決事項である長期総合計画基本構想の策定とどんな繋がりを持たせるのか、問われてきました。今定例会でも、目的について施政方針や予算委員会で質疑をしてきましたが、市長から具体的な納得のいく答弁が出る事は今回もありませんでした。今回の提案は、アリバイ作りのワークショップであり、財政が厳しい中で、コストに見合った提案としては認める事はできません

③都市計画道路の在り方に関する市民アンケート等調査委託料¥380万1千円、
現在、都市計画道路3.4.1号線、3.4.11号線について、大きな市政課題となっています。現時点においても、市長が明確な姿勢を東京都に示さない事から、先日の説明会も紛糾する事態になりました。このように課題が一歩も解決しない中で、その先の都市計画道路の在り方を市民に問う事は理解ができず、現在の課題路線についても質問項目加える事についても、前向きな答弁はありませんでした。目的が明確でない、支出は避け、必要な対応に向き合うべきであります。

④庁舎建設基金積立金¥1億円について、
答弁にもあった通り、新庁舎と(仮称)新福祉会館の基本設計着手は、間違いなく平成30年度の目玉事業であります。本予算案にはその内容が含まれていないことがまず指摘されます。当初予算は、年度全体を見通した基本的予算で年間計画的性格を持つもので、今回の予算は基本的体裁を欠いたものであります。また、定例会の中でも指摘をさせていただいている通り、市長は、市役所建設には新たな市民負担はなく、建設をすると仰って来られました。市民の方も、毎月多額の賃貸借料を支払わなければならない中で、新たな負担無く早期に建設ができる事は喜ばしいというお声も多かったです。しかし、現在の試算で、福祉会館建設と合わせて95億円を超える予算がかかる事業に於いて、一般会計からは15億必要とされています。一方、基金取り崩しが始まりながら、財政調整基金や一般財源の予備費を減らして、庁舎建設基金を積み増す事は、結果的に市民負担を見えにくくしていると言わざるを得ません。このような、市民に分かりにくい財政運営は止めるべきであり、事業費圧縮は勿論の事、市民負担をしっかり説明しながら、事業を進めるべきであります。

⑤職員の勤勉手当のアップ¥4千971万3千円については、
平成29年度の訴求措置¥4千977万円と合わせると¥9千948万3千円。
実数で¥7千524万円にのぼります。我々は、給与表を都表に併せて以降、基本的には人事院勧告を尊重する姿勢であります。今回、提案されている55歳昇給停止や、退職金の減額など評価をする点も多数あり、職員の皆様のご努力に対し敬意を表するものです。しかしながら、市税に占める人件費比率も増加している事に加え、なにより、今定例会の中で、事務執行の問題が発覚し、その後の対応が、行政運営の根幹を揺るがす問題として明らかになりました。原因解明や対応策など全ての整理がついていない現時点において、本案件を認めていくと事は、市民の皆さんの理解は得難い状況にあり、議案17号についても苦渋の決断と言わざるをえません。行財政改革2020の推進と、具体的成果についても注目していきたいと思います。

勤勉手当の他市との差額について、新規採用や職員のモチベーションに関わるとの、説明もありましたが、働き甲斐の最大のモチベーションはそこにあるのでしょうか。自分が行いたいことがそこにあるのか、やる気のあるものに適正な評価制度があるのか、社長にあたる市長の方針とリーダーシップを評価できるのか、という事が挙げられるのではないでしょうか。市長においては、地に足をつけた行政運営により、自らが「決断」をすることで、リーダーシップを発揮していただく事が先決だと申し上げます。

これまで申し上げたポイントが起因して、当初予算が否決となった場合、そのことで市民生活には影響を及ぼすべきではない、との責任感から、この度、組替予算の動議を提出させていただきました。小金井市12万市民の一人として市長に対し、このような事態となった本質を、重く受け止めていただきたいと強く求め、討論とさせていただきます。

以上

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