議案第41号「平成28年度小金井市一般会計予算」について市議会公明党を代表して、討論を行います。
今回、再び提案された本予算については、第一回定例会で提案されたそのままの予算に、小金井市社会福祉協議会事務局等を仮移転するための費用を、社会福祉協議会に補助する目的で16,632千円を予備費から充当するものであります。
すでに提案されていた予算部分には、公明党が推進してきた、
- 介護支援ボランティアポイント事業に要する経費
- 援農ボランテイアの予算
- 消防団の防火衣の予算
- 小中学校の非構造部材の改修のための予算
- 図書館本館に設置する、待望のインターネット端末の設置経費
- がん検診拡充や妊婦健診拡充の予算
- 待機児解消に関する予算
- 名勝小金井桜復活プロジェクトに要する経費
- 武蔵小金井第2地区第1種市街地再開発事業の補助金
- 第三小学校のマンホールトイレと防災マップの経費 など
が含まれており一刻も早い予算の執行が望まれます。
◆しかしながら、第一回定例会で示された本予算案において、市は3月末で閉鎖されて、行き場を失った多くの福祉会館利用者(年間延べ9万5千人)に対し平成31年度に(新福祉会館が)完成すると説明をしてきたにも関わらず、西岡市長の下、(仮称)新福祉会館建設に関する検討委員会が中断され、債務負担行為ですでに組まれている設計予算などが予算化されませんでした。定例会の予算審議において、市長が表明した6施設複合化案については、時期も、財源も、可能性も明確に示せない答弁に終始し、新福祉会館の建設は事実上の白紙となりました。その間、我々は市民検討委員会の復活を望み、議員提案で条例可決するなどし、解決を求めて参りましたが、可決された条例は再議に付される結果となりました。このように(市長からは)歩み寄りの姿勢が見えず、本予算には反対をせざるを得ない結果となり、当初予算は、賛成2、反対21という大差で否決という、我々にとってみても非常に厳しい結果となりました。
◆11年ぶりの本予算の否決後の暫定予算の組み方についても、政策的経費の精査など市民負担への配慮などが不十分と言わざるを得ませんでした。この事により、今回、臨時会の質疑では、子とも達の命を守る小中学校の非構造部材改修工事等、予算が通過したとしても一年先延ばしになる事業が出ること等も明らかになりました。これについては、私の質問に対して、実施に向けたご努力をいただける答弁をいただきましたが、暫定の組み方は、近隣他市にならって工夫したり、命を守る予算や生活に影響する予算は、義務的な位置づけで入れたりする事もできたにも関わらず、手を打たれなかった事についても、指摘をさせていただきます。
◆またこの間、予算成立に向けて我々はあらゆる検討をして参りましたが、本来、解決策を探るため汗をかくべき議員による、市民の不安を煽るかのような数々の対応については、強く是正を求めるところであります。
◆第一回定例会での否決の最大の争点となった、新福祉会館建設でした。本臨時会では市長の口から「6施設複合化については、早期の実現は困難であると考え一旦立ちどまり、福祉会館と新たな防災拠点となる庁舎建設を優先させたい」という、自身の公約を変更する発言がありました。プロジェクトチームに係る部局の方々に大変にご努力をいただいた事については感謝を申し上げます。第一回定例会では代替えプランの中身が全く白紙で、審議には到底耐えられない状況でありましたが、今回は案が示されました、しかし、示された案は、多くの市民が待ち望んでいる本町暫定庁舎用地での(早期)建設計画を反故にするもので、実施スケジュールも不明確で、既に検討が進んでいた平成31年度完成の計画とは未だ溝があり、市長もご認識の通り、実現化については現在多くの課題もあり、具体的な内容について審議はできなかった事から賛否を述べる段階には無い事は申し上げておきます。また、このような検討の進み方では8月のプロジェクトの終結時期はおろか、信頼できる結論がでるまでには、この先、長い期間を要すると判断をせざるを得ません。
◆このような状況下(取組姿勢)において、市議会公明党としては、「市民生活に責任を持つ」という政治姿勢を貫き、今後更に明らかにしていかなければならない、新福祉会館を含む複合施設の「真に実現可能な計画策定」をいつまでも待ち続け、本予算の執行を先延ばしにすることは到底できないとして決断させていただきました。
◆西岡市長におかれては、我々の決断を十分に斟酌していただき、
- 現状、考えられている新福祉会館建設の案については、市民や議会が納得いく財源計画、最短スケジュール、課題解決方法示していただき、早期に検討委員会を設置し設計予算を早急に提案する事。
- 本予算においては執行が2か月遅れた影響を最小限にできるように、知恵をしぼり予算の執行を行う事。
- 今後は、形式主義ではなく、実質的な議会との対話、市民との対話、を大切にして、市政運営に当たられる事。
以上 強く要望し賛成討論とする。